にんげんだもの

脱サラして自由に生きる!起業という道を選び冒険に出かけよう!

起業するなら読んでおきたいおススメの本

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マイクロソフトのビル・ゲイツは世界一の大富豪ですが、読書家としても大変有名です。パソコンの基幹ソフトを作った人はいまでも紙の本を毎日たくさん読んでいるそうです。読書の習慣は起業した後にたくさんの効用をもたらします。できれば起業に役立つ本を選んで毎日読む習慣をつけておくといいと思います。

起業におススメする本のジャンル

本屋さんに行くとたくさんの本が並んでいますが、その中から起業に向いた本がどれなのかはわかりにくいですね。起業の実務として会社設立の方法や起業する業界に関する本が良いのか、そうじゃないのかなど・・・迷ってしまいますね。

ひとり社長的には、起業の実務に関しては読む必要はないと思っています。実務に関しては実際に作業をやりながら、わからないことをインターネットで調べてやる方が効率がいいからです。

例えば、法務局へ提出する書面の書き方などを、本の中から抜粋するのはとても面倒な作業です。しかし、インターネットであれば、その書面の名前と書き方(記入例)などで検索をすればすぐに出てきます。

では、どんなジャンルの本を読めば起業に役立つのでしょうか?ひとり社長が起業してみて起業の役に立ったと思えたジャンルは、経営コンサルタントが書いた本、経済小説、歴史小説の3つのジャンルでした。

 経営コンサルタントが書いた本

経営コンサルタントは、ほとんどの場合、自分も経営者としての経験があり、その後、経営コンサルタントになられた方です。(経営経験のないコンサルは不要です)経営の実務から離れているからこそ、経営の本質を見抜くことができるのだと思います。

とくにおススメなのは、ピータードラッカーと邱永漢の本です。欧米人とアジア人の組み合わせですが、どちらも経済や経営のことをわかりやすく解説している点でおススメです。

詳細はあとで述べますが、ピータードラッカーは20世紀最大の経済学者です。日本の経営者の方でもピータードラッカーを読んだことがない人はほどんどいないと言われるくらい大物です。

ある有名な経営者は、話す言葉がピータードラッカーの受け売り過ぎて、社員から注意されたくらい読み込んでいたそうです。

ピーター・ドラッカー - Wikipedia

その社員は「社長はいつもピータードラッカーから引用して~とお話しをされますが、自分の言葉で話した方が良いんじゃないですか?」と言いました。しかし、社長は自分もピータードラッカーから学んだから、そのピータードラッカーの言葉をそのまま伝えたいと言ったそうです。

起業してピータードラッカーの本を繰り返し読んで、事業を成功させたという強い自負があるのでしょう。

邱永漢さんは台湾出身の中国人です。日本では株の神様として知られていますが、実際には実業家です。また、もともとは小説家でもあります。マルチな才能をお持ちの方です。株についてはバブル期に大いに儲けて、そのお金で事業を行っていました。

邱永漢 - Wikipedia

そのマルチな才能と経験をもとにお金を儲ける方法を余すことなく本に書いてくれていたのです。

逆に日本人の経営コンサルタントが書いた本はあまりお勧めしません。ひとり社長は日本人が書いたものもたくさん読みましたが、正直、具体性がなく使いまわされた一般的な事柄をひたすら書いている本が多く、読み物として面白くないし、再現性も低いと感じたからです。(個人的な所感です…すみません。)

あえて、日本人の経営コンサルの本と言われれば、船井総研の船井幸雄さんの本を良く読みました。船井さんの本は原理原則を書いたものが多く再現性は低いですが、大衆心理や法則的なモノの活用方法など大変参考になりました。

船井幸雄 - Wikipedia

経済小説が起業に役立つ

経済小説というとなんとなく面白くなさそうですが、起業を目指している人や実際に起業している人が読むと必ずハマります。

ハマりすぎて小説を読むのをやめなさいと言われるくらいハマりますね。経済という厳しい競争社会で生き抜いた過去や現在の偉人のことを書いた小説は読めば読むほど、自分の血肉になる感覚があります。

どんな成功者でも簡単に成功した人はいません。また、一直線で成功できた人もいません。時流に乗った商売で大成功した人でも、成功する前にたくさんの失敗をしていたり、さまざまな苦難を乗り越えてきた人ばかりです。

その人たちにスポットライトを当てた小説がつまらないわけありません。もう駄目だという瞬間をいくつもくぐり抜けて、絶望と希望を繰り返して一歩ずつ階段を上り、やっと成功を手にすることができたのです。

経済小説と言えば、もうこの二人しかいません。城山三郎と高杉良です。この二人の経済小説を読まずして経済のことを語るなと言われるほど大御所です。

両者とも徹底した取材をベースにして、事実からフィクションである小説に昇華させているのです。一度読み始めれば止まらないし、何度も読みたくなる本です。

歴史小説から学ぶ

人は歴史から学ぶものです。この事実は大変重いのです。どんなに素晴らしい革新的な発明でも過去の蓄積の上に成り立っているのです。

起業してからどう生きるのかを学ぶには歴史小説から学ぶのが一番良い方法だと思っています。基本的には歴史小説は乱読がお薦めです。とにかくたくさんの歴史小説を読み込むことで歴史の力を体内に取り込むことができます。

歴史から見る事例の背景や人間関係の在り方、力関係、自然の法則など歴史小説から学べることは多岐にわたり起業してからの人生に大きく役立つはずです。

歴史小説にも二人の大御所がいますね。司馬遼太郎と吉川英二です。どちらも大人気で特に大企業の経営者の方が良く読んでいる印象があります。

司馬遼太郎は神田の古本街で大量の書籍を購入して、下調べをして、さらに現地にいって取材して長編歴史小説を書いていたのです。

たくさんインプットされた情報を、読者にわかりやすく、面白く、役に立つように書く才能があったのでしょうね。

 起業するなら絶対に読んでおいた方が良い本!!

城山三郎

外食王の飢え (講談社文庫)

 西日本のロイヤルホストと東日本のすかいらーくの熱い戦いを描いた本です。ロイヤルホストの創業者が主人公ですが、その強烈なキャラクターにぐいぐい惹かれていきます。がむしゃら、猛烈に働く主人公。現代社会であれば、すぐにブラック企業だと言われてしまいますが、高度成長期には当たり前の光景だったのかもしれません。米軍の仕事から始まり、飛行機の機内食へ事業を拡げ、そしてファミリーレストランの全国展開へとつながるストーリーがこれから起業する人には必要な要素がたくさん書いてあります。

百戦百勝―働き一両・考え五両 (角川文庫)

 相場の神様と呼ばれた体格の良い福耳の男が主人公の本です。働き一両・考え五両という言葉はひとり社長はいつも意識している言葉です。ただ、働くだけでは一両にしかならないが、考えて頭を使って働けば五両になる。これを忘れてはいけません。起業したら会社員と違いすべてのことを自分でやらなければいけません。だから考えて、考えて、効率よく、仕事に取り組まないといけません。

イースト・リバーの蟹

 日本の総合商社に勤める男たちが海外で頑張る姿を描いた本です。ひとり社長は帰国子女であり、父親が外務省関係に勤めていて海外生活が長かったため、当時のことを思い出しながら読んでしまいます。第二次世界大戦後の敗戦から立ち上がり、一生懸命に働く日本人のことを海外ではエコノミック・アニマルと呼ばれることがありました。資源のない日本では一生懸命働くしか国を維持していくことができないからです。日本の商社という特異な仕組みを持つ会社は資源がないために必然的にうまれた会社です。そして、その総合商社で厳しい現実の中で働く人々の姿は起業する人にとっても参考になり、考えさせられることが多いと思います。

高杉良

燃ゆるとき (角川文庫)

 もう何度も読んでいます。東洋水産の創業者がモデルの話です。築地魚市場のおやじががむしゃらに働いて一部上場企業になるまでを描いている経済小説です。起業して上場を目指すなら絶対に読んでおいた方がよい本です。とにかく魚を大量に売りさばくところから始まります。市場で寝起きして稼いだお金はすべて事業につぎ込んで…こちらも現代社会ではブラック企業という呼び方がされますが…それだけ頑張らないと事業が成功することはないのかもしれません。魚を仕入れて売ることから、だんだんと加工食品である魚肉ソーセージやカップ麺に進出していく様子も「変化に対応できた会社だけが生き残る」という原理原則にあっています。

勇気凛々 (角川文庫)

自転車のマルハン、創業者がモデルの話です。こちらも創業から自転車業界一位になるまでが描かれていて起業する人にはとても参考になる本だと思います。自転車を仕入れて売る。言葉にすればそれだけですが、どこから性能が良くて安い自転車を仕入れるのか、そしてたくさん売れるところはどこか、そして、その取引先の開拓とたくさんの起業に役立つことが描かれています。ただし、起業にとって一番大切なことは「熱意」だと本全体から伝わってきます。熱意があるから辛いことを乗り越えて、苦難を喜び前に進むことができるのです。

青年社長〈上〉 (角川文庫)

青年社長〈下〉 (角川文庫)

こちらもブラック企業・・・じゃなくて居食屋を全国展開して上場したワタミの創業者渡邊美樹さんを描いた本です。こうみると現代のゆとり社会はなんでもブラックだ、ブラックだと叩いて出る杭を打ちまくっているのが良くわかりますね。この青年社長は身近なワタミの創業者の話ですから再現性が高く、これから起業するなら絶対に読んでおくべき本だと思います。創業者の熱意が読んでいくうちに伝わってくる本です。つぼ八のフランチャイズから創業して、お好み焼きの宅配サービスに進出して、居食屋ワタミでブレークしていく様子がリアルに描かれています。

ピータードラッカー

新訳 現代の経営〈上〉 (ドラッカー選書)

新訳 現代の経営〈下〉 (ドラッカー選書)

起業して経営者になるなら絶対に繰り返し読むべき本です。現代といっても過去に書かれた本ですが、いま現在においても使える普遍的な経営が理解できる本です。組織にも、事業にも、経営者にもマネジメントが必要なことが理解できます。会社で働く者の使命や責任、役割、仕事の方法が書いてある経営学の教科書的本です。ひとり社長も繰り返し読み返していますが、読むたびに再認識する部分があったり、新たなひらめきにつながる良書です。ドラッカーについては難しいのでとりあえず、現代の経営を繰り返し読むことをお勧めします。

吉川英二

三国志 文庫 全8巻

 これも有名な本ですが、起業する人にはぜひ読んでおいてもらいたい本です。読んで面白く、役に立つ本です。起業して会社を経営していくには人・モノ・金が必要ですが、優秀な人と一緒に仕事をするためには自分に人間的魅力がなければなりません。人間関係の妙、力学的な作用などたくさんのことを理解しなければいけません。三国志ではそれらを面白く学ぶことができます。劉備の人望、諸葛孔明の知恵などすぐに参考になるものばかりです。また、人望といっても完璧な人間ではなく、欠点もたくさんあるけど、どこか愛される部分があったりするキャラクターから学べることは多いと思います。

私本太平記 文庫 全8巻

平家と源氏の争いを中心に、平家の成り立ちから最盛期、そして没落期までを描く壮大なドラマです。大きな組織を作るにはきれいごとだけでなく、さまざまな寝技が必要になることがあります。また、他者からの攻撃や嫌がらせに対抗する必要もあります。人として、組織として、どのように対応していけばよいのかを学べる良書だと思います。まぁ、男性は歴史好きですから固いことを言わないで、歴史小説は楽しんで読みましょう。

司馬遼太郎

坂の上の雲 全8巻セット

すごい本がたくさんありすぎますね。経営者の方はほどんどの方が司馬遼太郎の本を愛読しています。ひとり社長としては一番目は坂の上の雲です。明治維新で生まれたばかりの新生国家が無理を重ねて、努力を重ねて近代国家、列強の仲間入りを目指していく話です。正岡子規と秋山兄弟を中心に日露戦争までを描いていますが、人々の目覚め、志、自己犠牲など明治時代の美学はいま現在においても大切な価値観だと思います。なんのために生まれてきて、何のためにいきるのか、何のために前に進むのか。

竜馬がゆく (新装版) 文庫 全8巻

 ソフトバンクの孫正義社長がもっとも好きな小説だと公言している竜馬が行くです。坂本竜馬という一人の若者が江戸時代を終わらせるという事実がとても面白いですね。もちろん、竜馬がひとりで終わらせたわけではありませんが、竜馬という男の熱意や信念が薩長連合につながり、大政奉還につながっていったのです。時代が大きく動く、その時に英雄は誕生する。その英雄が竜馬だったのかもしれません。ただ、竜馬自身はとくべつな才能があるわけではなく、まわりの人に助けられながら志を遂げたのです。どこか三国志の劉備に似ています。才能が有りすぎると周りの人の助けが得られず大きなことを成し遂げられないのかもしれませんね。だから、才能があっても鼻にかけず、謙虚にまわりの人を常に敬う必要があります。

 まとめ

読書の習慣は本当に大事だと思っています。インターネットの普及によりWEBメディアを見る機会が多くなりましたが、それでも読書習慣から得られる知識や知恵、モチベーションアップは大変貴重だと感じています。

ビル・ゲイツは就寝前に毎日必ず読書をしますが、読書しながらいろいろなことがひらめくのでしょうね。普段から考えていること、意識していることが読書している間に熟成されてひらめきにつながるのでしょう。

ひとり社長も起業してからインターネットばかりで読書量が減っていましたので、再度、読書をする習慣をつけたいと思います。

立花隆さんではないですが、とにかく大量に本を購入してかたっぱしから読んでいく「つんどく」を実践していきます。

自分に人間的魅力がなければ、優秀な人とお付き合いができません。人間的魅力をつけるのは大変なことですが、一番手っ取り早いのが読書だと思います。

以上、起業するなら読んでおきたいおススメの本!でした。