アパート、マンションのオーナー様はものすごいお金を持っているんだろうな~うらやましい!と世間の方は思っていますが、実際には現金の持ち合わせは少ない人が多いのです。オーナー様といっても土地や建物は所有していても、現金収入が少ないのです。
アパート経営の出費はものすごく大きい
賃貸物件を建設したり、購入したりするこきに表面利回りを参考にしますが、この表面利回りはあくまで表面です。
実際の賃貸経営の利回りはものすごく低いのが現実です。そのため、賃貸経営は儲けるよりも、節税のために行う方が良いとひとり社長は考えています。
・固定資産税
・所得税
・共用部清掃費
・共用部消耗品代
・原状回復費用
・営繕工事費用
・災害時の費用
・保険代
・入居者募集費用
・管理料
・その他
賃貸経営をするとこれだけの支出が必要になります。
※アパート経営で行き詰った記事です。失敗から学べ!!2本続けてご参照ください。
固定資産税・所得税
アパート経営は税金がたくさんかかります。代表的なものでは土地や建物の評価額に対してかかる固定資産税、そして、収入に対してかかる所得税です。
もし、アパート経営で収入より支出が多くても固定資産税の支払いは必要となります。また、年間を通して空室が無くて収入が増えると、それに応じて所得税が高額になります。どのみち、結構な金額を税金で取られるのです。
よくある勘違いは自宅でも賃貸物件でも購入したら自分のものになるという考え方は間違っています。他人から借りれば家賃を支払い、物件を購入したら固定資産税を支払い続けなければいけないのです。
購入したからと言って自分の物にはなりません。あくまでも国から間接的に借りる(賃貸)か、直接的に借りる(購入)するかの違いがあるだけです。
共用部の清掃費・消耗品代
アパートは建物や建物周辺をきれいに維持管理する必要があります。そのため、定期的に清掃をして共用部をきれいにしておかなければいけません。近くに住んでいれば自分で行うという選択肢もありますが、共用部の清掃はかなり大変です。
掃き掃除、拭き掃除から、脚立をつかった照明周りの清掃までたくさんやることがあります。
また、その照明が切れてしまったり、集合ポストが壊れたり、エントランスに傷がついたりした場合にはその修理費用が必要となります。
原状回復工事
入居者が退室したら、次の入居者のためにお部屋をきれいにする必要があります。これを原状回復工事と言います。
壁紙を張り替えたり、エアコンの内部洗浄をしたり、ルームクリーニングを入れたりします。また、壊れているところを修理もします。(多いのがお風呂やトイレの故障、戸棚の兆番の故障など)
退去があるたびにかかる費用ですので出費は大きいです。また、現在は入居していた人への請求はほとんどできません。できたとしても契約書に明記してあればルームクリーニング費用だけ頂ける程度です。
そのため、原状回復工事(リフォーム代)のほとんどの部分がオーナー様のご負担となります。
営繕工事
入居中に苦情が入れば、それに対応しなくてはいけません。入居者が快適に生活できる環境を維持するのが賃貸オーナー様の責任です。
入居中の苦情で多いのがエアコンが冷えなくなったとか、蛇口付近から水漏れするとか、照明がつかなくなったとかです。(苦情には設備不良とその他の騒音やゴミ問題などの苦情があります)
苦情が入れば対応しなければいけません。修理そのものは安くても、人を手配して修理して貰うと出張費や修理代、部品代と結局は結構な金額が必要となります。
災害時の費用・保険代
火災や漏水事故に備えて保険に入っておくことは賃貸経営の基本です。入居者は借家人賠償保険に入っていますので、入居者が原因で起こした火災や漏水は入居者の保険が使えます。
しかし、入居者が原因でない場合はオーナー様の費用負担になりますので、保険には必ず入っておきましょう。
アパートの規模にもよりますが年間で4万円~で入れます。ただし、保険はすべてを保証してくれません。被害箇所についてはどの保険も対応してくれますが、原因箇所の修理費用などは保険適用外となっていることが多いのです。
漏水事故では、老朽化で地中の配管から漏水すると、被害箇所はないため、保険金は一切でまでせん。原因箇所である地中の配管を修理する高額は費用はもともと保険の対象ではないためオーナー様の負担となります。
入居者募集費用
空室が出て、入居者の募集を仲介会社へお願いすると現在では家賃の1か月分~2か月分の費用が必要になります。年間の家賃収入が12か月しかないのに1~2か月もっていかれるのです。
しかも、前の入居者が退去してから次の入居者がすぐに決まるわけではありません。退室後に原状回復工事も行いますので、最短でも1か月間は空室があります。さらに、現実的には平均2~3か月程度は家賃収入がない月が続きます。
退去後の1か月後に次の人の入居申し込みがあっても、実際に入居する(家賃が発生する)のはさらに1か月後だったりするからです。
もう一度言いますね。1年は12か月です。退去があると平均2~3か月空室期間があります。そして、次の入居者が決まると仲介会社へ賃料の1~2か月分の報酬を支払います。ものすごく損した気分です。実際には、さらに原状回復費用の支払いもありますので、入居者の入れ替えがある度に12か月の半分、6か月分の収入ダウンがあるのです。恐ろしいですね…。
この対策としては、とにかく入居者に長く住んでもらうことです。長く住んでもらえば、原状回復工事をする必要がなく、家賃の入らない空室期間もありません。
また、仲介会社へ支払う費用もいりません。一度入居した人には気持ちよく長く住んでいただける努力が必要なのです。
管理料
アパートやマンションを自分で管理しない場合は管理料が必要になります。管理料は管理内容によってピンキリですが、3%~10%程度が相場です。
管理料3%~ 各室管理(入居者の家賃管理が中心)
管理料5%~ 1棟管理(入居者の管理と建物の管理)
管理料10%~ 1棟管理の内容にプラスして空室保証などがつく(サブリース)
アパート、マンションの管理料はオーナー様が管理業務を行えば支払う必要はありません。しかし、オーナー様の管理業務は入居者の苦情対応や家賃の集金(滞納時の督促)、そのほかにもいっぱいやることはあります。
ただ、傾向としてオーナー様がご自身で賃貸経営を行っているところは収益が低いのが一般的です。これは管理料を支払ってでもプロに管理を任せる方が、収益が増えるからです。
管理を任された管理会社は入居者が快適に長く住むための努力や工夫を行います。また、空室期間は管理料も入りませんので、最優先で自社の管理物件にお客様を回します。
まとめ
アパート、マンションの経営は管理会社というプロに任せた方が収益が上がるのです。だから、ひとり社長も賃貸管理業を行っています。賃貸物件を所有しているオーナー様の資産収入を最大化するために働いているのです。
ひとり社長は不動産業界で10年以上、責任者として仕事をしてきましたので、賃貸経営の収益向上させるノウハウやアイデアをたくさん持っています。そして、それを実現するスキームも持っています。だから、賃貸管理業で起業して社会へ貢献していこうと思ったのです。
自分の持つ、能力や経験で他人のために活かせるものが賃貸管理業だったのです。ただ、時代は流れ、現在では不動産活用が活発になってきていますので、そちらも勉強しながら対応している最中です。
不動産活用が活発になった背景には、増え続ける空室問題やインターネットを利用したシェアリングビジネスの拡大があります。空室が増え続けるだけでは賃貸業界はダメになってしまう可能性もありましたが、空室を賃貸以外に活用することで賃貸業界も新しい方向へ進み出しているのです。
ひとり社長も過去の経験や現在の能力にプラスして、新しい潮流である不動産活用をこれからの最重要課題として頑張っていきたいと思います。
以上、アパート経営は意外にお金がかかる!思ったよりも儲からない賃貸経営!でした。