外回りの清掃をするときに一番強力な洗浄力を持つのが高圧洗浄機です。コンクリートに染みついた汚れまできれいにすることができますのでとても重宝します。しかし、問題は強力な洗浄力の代償として稼働音がものすごくうるさいことです。この稼働音さえ静かであれば、気軽に外回りをきれいにすることができます。そこで自作して高圧洗浄機の音を小さくする方法を実践してみました!
高圧洗浄機の騒音は2種類!
高圧洗浄機はものすごくうるさいです。最近では静音タイプも発売されていますが、洗浄力も弱くなってしまっているので仕事にも使用しているひとり社長としては洗浄力が強く騒音が大きいものを使うしかありません。
洗浄力が強い高圧洗浄機で、かつ、静音でなければ意味がないのです。高圧洗浄機の騒音は2種類あります。
振動音とモーターの回転音です。振動音は主に地面(床)に対して振動することで音を発生させます。モーター音は横に向けて広がります。
・振動音 → 主に地面(床)に対して振動する
・モーター音 → 本体から横方向へモーター音は発生する
※騒音対策済みの高圧洗浄機もありますので、面倒な方はそちらをご購入ください。特にケルヒャーのK K 3 サイレントは水冷式静音タイプになりますので、自作防音ボックスと同等程度の静けさになります。
詳細はこちらでご確認ください。
高圧洗浄機の振動音を抑える!
この振動音に対しては高圧洗浄機と地面(床)の間に振動を抑えるものを入れるだけである程度は対処できます。
遮音マットやカーペットなどを高圧洗浄機の下に敷くことである程度の振動音は抑えることができます。
・遮音シート (床用制振遮音材)・・・アスファルトに高品質の酸化鉄分を混入させ両面にポリエステル不織布を貼り付けたもの
なお、より振動音を抑えるには遮音マットを重ねるより、違う素材を組み合わせた方が効果があります。そのため、遮音マットの上にカーペットを貼り付けたものを高圧洗浄機の下に敷いて使用しています。
実践!高圧洗浄機の自作防音BOX作成!
自作防音ボックスを作成するときの注意点
高圧洗浄機用の自作防音ボックスを作成する注意点としては、高圧洗浄機の種類によって給水ホース、洗浄ホース、電源ケーブルの出ている場所(方向)が違うということです。
ひとり社長が使っている高圧洗浄機はちょっと面倒で、本体の前と後ろにそれぞれホース類が出ていいました。このホース類の出ている方向によって防音ボックスの穴を空ける位置が変わってきますのでご注意ください。
ひとり社長が使用しているヒダカ 高圧洗浄機 はケルヒャーに比べるとマイナーですが、汚れを落とす力はケルヒャーよりも圧倒的に強くて業務で使用するには最適です。ただし、騒音は大きいですが…
高圧洗浄機の広告に書いてある音が低音、静かというのは、以前の機種に対して低音、静かになったということであって、実際には汚れをしっかり落とすだけのパワーがあって、静かな高圧洗浄機はありません。
高圧洗浄機を購入しても、汚れを落とすパワーが弱ければ、ホースで水をかけるのと変わりありません。そのため、高圧洗浄機は稼働音が大きくても汚れがしっかり落ちるものを購入することがおすすめです。
そして、音を出しても問題のない環境(田舎の方など)ではなければ、防音ボックスを自作して騒音を抑えて使用しましょう。
ひとり社長が使用しているヒダカ 高圧洗浄機 はこちらです。
※電圧の関係で東日本用と西日本用があります。
防音ボックス作成のために用意するもの
・箱を作る板(コーナン オリジナル カラー棚板 ブラック 約1200×16×300mm)
・遮音材/吸音材(サウンドガードW50【910×600厚50(mm)】)
・遮音シート(ゼオン化成 軟質遮音シート サンダムCZ-12)
・カーペット(自宅にあった切れ端)
・インパクトドライバー
・穴をあけるもの
・ネジ
・両面テープ
どれもホームセンターで手に入るものばかりです。
箱を作る板について
防音ボックスの箱を作る板はできるだけ軽くて、丈夫なものが良いです。今回はカラー棚板を利用しました。黒いボックスにしたかったから…です。切断面は木目が出てしまいますが、木目は黒く塗装して仕上げれば問題ありません。
遮音・吸音材について
遮音材だけでは防音効果はあまりありません。吸音材と組み合わせることで防音効果を高めることができるのです。今回は多少お値段が高めですが、防音効果も高いサウンドガードWを利用しました。
イノアック サウンドガードW 厚さ50mm 910X910mm
遮音材と防音材が最初からセットになっているため、カッターで切り出したら、あとは貼り付けて終わりです。これだけで高い防音効果を得ることができます。
防音ボックスを作る手順
さて、防音ボックスを作りましょう!まずは手順を確認しておきましょう。
1、高圧洗浄機の余分な部分を取り外してできるだけ小さくする
2、小さくなった高圧洗浄機の寸法を元に箱の大きさを決める
3、箱を作る下準備(板を切り出し、ホース類の穴をあける)
4、切り出した板に遮音・吸音材・遮音シートなど貼り付ける
5、高圧洗浄機を入れて箱を組み立てる
1、高圧洗浄機の余分な部分を取り外してできるだけ小さくする
高圧洗浄機には取手やタイヤ、カバーなどがついています。防音ボックスをできるだけ小さく作りたいので、この余分な取手やタイヤ、カバーなどはすべて取り外します。
2、小さくなった高圧洗浄機の寸法を元に箱の大きさを決める
本体の寸法に遮音・吸音材の寸法を考慮して箱の大きさを決めます。本当は防音効果を高めるために少し大きめに作るのが良いのですが、保管や持ち運ぶことを考えてできるだけ小さいサイズの箱にしました。
3、箱を作る下準備(板を切り出し、ホース類の穴をあける)
寸法が決まったら、その寸法に合わせて板をカットしていきます。自宅でノコギリでカットすることもできますが、ホームセンターで寸法を伝えてカットしてもらうと簡単できれいに仕上がります。(ホームセンター コーナンでは1カット30円でした)
問題はホース類を通す穴をあけることです。ホームセンターでは直線カットしか行っていませんので自分で穴をあける必要があります。今回は手持ちのインパクトドライバーに穴あけ用の自在錐を取り付けて穴を開けました。
※使用した充電ドリル用自在錐はスターエム 充電ドリル用自在錐 NO.36Xになります。30mm~120mmの穴をあけることができます。
4、切り出した板に遮音・吸音材・遮音シートなど貼り付ける
切り出した板を組み立てながら遮音・吸音材を貼り付けていきます。両面テープで貼り付けるだけなので簡単です。
5、高圧洗浄機を入れて箱を組み立てる
あとは、高圧洗浄機を中に入れて組み立てていくだけです。ホースやコード類は組み立てる前に穴に通します。穴に通した後に組み立てるのです。
高圧洗浄機の音を比べてみました!
さあ、騒音を比べてみましょう!完全に音を消すことはできませんが、ある程度は音が小さくなりました。
下記画像をご覧ください。Windowsムービーメーカーの画像ですが、画像の下にある波をうっている部分が音の波長(大きさ)です。防音ボックス無しでは音の波長(大きさ)がとても大きいですが、防音ボックス無しではとても小さくなっています。
動画でもご確認頂けます。この音は高圧洗浄機を稼働させている一番うるさい時の音を比較しています。高圧洗浄をしていないとき(アイドリング状態)の音は防音ボックス有りの場合はほとんど聞こえませんでした。これは遮音・吸音材が高音に対しては効果が高く、重低音に対しては効果が低くなるためです。
高圧洗浄機は稼働させるとモーター音と振動音で重低音の音がでますので、その部分に関しては騒音を防ぎきることができないのだと思われます。
まとめ
賃貸物件の外回りの清掃作業で高圧洗浄機はよく使用します。高圧洗浄機を使用すると外回りは本当にきれいになります。しかし、騒音がうるさく使用する頻度が少なくなっていました。
※ヒダカ 高圧洗浄機 は本当によく汚れが落ちます!
そのため、今回、高圧洗浄機用の防音ボックスを自作してみました。音が静かな高圧洗浄機を購入したこともありますが、汚れ落ちがいまいちだったので、結局は騒音がうるさいけど、汚れがしっかり落ちるヒダカ 高圧洗浄機 を使用して、防音ボックスで音をできるだけ静かにすることにしました。
結果的には冷蔵庫よりも少し音が大きいくらいになりましたので自作してよかったと思います。これで高圧洗浄機を頻繁に利用した外回りの清掃ができます。
賃貸管理業は管理している賃貸物件の価値を上げるのが仕事です。入居者募集や入居者管理だけでなく、建物をきれいに維持することも資産価値を上げることにつながります。
以上、高圧洗浄機の騒音を自作防音ボックスで小さくする!でした。